先日、以前仕事をしていた現場へ行ってきた。
外構工事の打ち合わせである。
自分たちの躯体工事は、もう終わっている。
型枠を組んで、コンクリートを打って、また次の階へ上がる。
それを何度も繰り返して、ようやく上まで終わらせた現場だった。
久しぶりに行ってみると、足場がなくなっていた。
建物の全容が見えている。
思わず立ち止まった。
立派だった。
「ああ、こんな建物だったんだ。」
自分たちがずっと作っていた建物なのに、そんなことを思った。
少し変な話だけど。
型枠大工は、建物が何もない頃からその場所にいる。
図面も寸法も、普通の人よりずっと詳しく知っている。
それなのに、完成に近づいた姿を見て驚いている。
考えてみれば、工事中は目の前の仕事で精いっぱいだった。
今日組む壁。
明日打つコンクリート。
次の階の段取り。
建物全体をゆっくり眺める余裕なんて、ほとんどなかった。
そして、建物を眺めながら、もう一つ思った。
仕上げ業者の仕事が、本当に見事だった。
自分たちが躯体工事を終えた頃は、まだコンクリートがむき出しだった。
そこから外壁が仕上がり、塗装が施され、タイルが貼られ、手すりが取り付けられた。
「いい仕事だな。」
素直にそう思った。
同じ建設業に携わる者として、あの仕上がりには感心させられた。
自分たちが作った躯体が、こんなに立派な建物になる。
そして、ここまで現場をまとめ上げてきた元請けの仕事にも。
工程を組み、業者同士を調整し、安全や品質を管理しながら、ここまで現場をまとめ上げてきた。
自分たちは躯体工事が終われば次の現場へ行く。
でも元請けは、そのあともずっと現場と向き合っている。
きっと、自分たちの知らない苦労もたくさんあったのだと思う。
あらためて、すごい仕事だなと思った。
つよし
