約一年間いた現場が終わりました
一年間通った現場が終わりました。
12階建てのマンション。
最初は何もありませんでした。
まだ地面しかなくて、本当にここに建物が建つのかと思うような場所でした。
そこに型枠を組み、一階ができ、二階ができ、気づけば十二階まで上がっていました。
毎朝通った道。
毎日見ていたクレーン。
同じ職人さんたち。
監督さん。
休憩場所。
一年もいると、それが当たり前になります。
だから終わる日というのは、少し不思議です。
昨日まで普通に仕事をしていた場所なのに、今日はもう「次の現場」になります。
型枠大工は、建物が完成しても、そこで暮らすことはありません。
次の現場へ行きます。
だから、自分たちが一番長くいた場所なのに、一番最初にいなくなることもあります。
少し寂しい仕事です。
でも、完成した建物を見ると、
「あそこ、自分たちが型枠を組んだな」
と思います。
誰にも分からなくても、自分たちは分かります。
あの壁も。
あの梁も。
あのスラブも。
コンクリートの中には、自分たちが一年積み重ねてきた仕事があります。
一年という時間は長いようで、終わるとあっという間でした。
大変な日もありました。
暑い日もありました。
雨の日もありました。
図面とにらめっこした日もありました。
みんなで笑った日もありました。
その全部が、一つの建物になりました。
次
からは、また新しい現場です。
何もない場所から、また始まります。
少し寂しい気持ちもありますが、それが型枠大工の仕事です。
一年間、事故なく終えられたこと。
一緒に仕事をした皆さんに感謝です。
またどこかの現場で会いましょう。
つよし
